明治元年現状 仙台城市之図(部分)
仙台市博物館蔵

明治元年現状
仙台城市之図

仙台城の上空・青葉山から、広瀬川の東側に展開する城下を、俯瞰的・写実画風に描いた絵図です。

画面全体にわたって蛇行する広瀬川、武家屋敷とその屋敷林や町屋敷など、碁盤目状に区画された町割りが描かれています。画面の上方には歌枕の地として有名な宮城野原をはじめ、原町、堤町など、城下の縁辺部までが描写されています。城下の主な施設・建築物などには名称が記され、市街を流れる堀や橋が詳細に描かれています。奥州街道は、画面右手の広瀬川に架かる長町橋を渡って城下に入り、櫓風の建物で囲まれた芭蕉の辻に至り、さらに北進して画面左上の堤町で城下を出ます。画面手前には、仙台城の大手門が見え、本丸の建物も一部描かれています。