芭蕉の辻【ばしょうのつじ】

芭蕉の辻
[写真] 芭蕉の辻図(複製・部分) 熊耳耕年画
仙台市博物館蔵
VRコンテンツは平成31年2〜3月公開予定

芭蕉の辻は、仙台城から東に向かってのびる大町通と江戸時代の交通の大動脈、南北に走る奥州街道が交差する、仙台城下の中心でした。城下で最も繁華な場所で、幕府が出した禁令などを掲げる高札場(こうさつば)も設けられ、「札の辻」とも呼ばれていました。

その名の由来は、芭蕉を植え継いできた場所であるからとも、芭蕉という虚無僧(こむそう)が住み着いたからとも言われています。

芭蕉の辻の最大の特徴は、辻の四隅に立つ大きな建物で、19世紀初頭になると絵図に楼閣(ろうかく)風の建物が描かれるようになります。板葺きや茅葺きの平屋が多い城下町のなかで非常に目立ち、城下の名所でした。